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スープフルさん日本商工会議所創業事例として講話!

soupfull6.24.jpg2009年6月24日(水) スープフル 代表 阿部あすかさん”講話”

soupfull6.24.jpgさて、何の講話でしょう?

実は、日本商工会議所の作成する 2009年「創業事例集」に、阿部あすかさんの成功事例が掲載されるんです。

そこで、山口県内14商工会議所 経営指導員研修会で、” 自身の創業から現在至るまで ” を お話いただきました。

「き...緊張する~」 と言われていた彼女ですが、スラスラ~と、スープのように滑らかにお話いただきましたよSmile

各商工会議所の経営指導員さんからも「話が上手いな~」ぜひ、うちの講師にもお願いしたいと大反響でした。

午前から始まった研修会の最後カリキュラムでしたが、指導員さんの難しい顔Yellが一変して和やかに........起業塾生の中から多数の成功事例が出るよう 創業支援頑張ります!

☆ 日本商工会議所「創業事例集」より抜粋 (スープフル創業事例) ☆

スープフル(山口商工会議所/山口県) 取材:2009年3月17日(火)

 

会社概要

会社名:              スープカレー専門店 SoupFULL(スープフル)

所在地:              山口県山口市

代表者:              阿部 あすか 氏

業種:                飲食業(スープカレー専門店)

商品・サービス:   4色のスープカレー、カフェメニューなど

設立:                平成20年6月開業

資本金:              -

従業員:              10名

ホームページ:       http://soupfull.shokuhin.officelive.com

 

 

■創業の動機と経緯

~北海道で出会ったスープカレーの味に魅せられて!~

山口県を流れる椹野川沿いに立地するSoupFULL(スープフル)は、スープカレーの専門店。この店を切り盛りしているのが、県の観光大使として“山口県観光フレンズ”を務める代表の阿部氏である。大好きな山口の魅力を世に広める重要な役割も担っている。

鮮やかなオレンジ色のロゴマークが目立つ店舗は、とても飲食店とは思えないほどオシャレである。白を基調とした店内の装飾は、同氏がすべて自分で選んだこだわりの家具・雑貨で揃えられ、統一感のある落ち着いた雰囲気である。席数はカウンター席も合わせて全部で24席。ランチタイムやディナータイムには、あっという間に満席になるほどの人気店である。

創業を意識し始めたのは、世の中がITベンチャーの創業ブームに沸く大学時代。商業系の大学に通っていた同氏は、漠然とではあるが「自分も何かで創業したい」という想いを抱き始めていた。そのような想いを持ちながらも大学を卒業。北海道の会社に就職し、OLとして社会人生活を過ごしていた。食べることが趣味の同氏は、同僚や友人とよく美味しい店や話題の店を食べ歩いていたという。そのような中、出会ったのが“スープカレー”。北海道で食べたスープカレーに魅了された同氏は、「一人でも多くの人にこの味を伝えたい」と思い、「もし事業を始めるならスープカレーのお店がいい」と考えていたそうだ。

その後、家族の仕事の関係で今回の創業地である山口県に移り住む。アルバイトとして飲食店の接客スタッフを経験後、簿記の資格取得の勉強中に山口商工会議所が主催する「起業カレッジ」の広告を目にする。すでに創業するつもりでいろいろな情報収集をしていた同氏は、「これだ!」とひらめきを覚え、早速創業塾に申込みを済ませた。同商工会議所の「起業カレッジ」は、PART.1からPART.3までの3段階あり単年度の事業計画から最後は中期経営計画までを作成する密度の濃い内容である。途中で脱落してしまう受講生もいる中、同氏は「スープカレーのお店を持ちたい」という強い決意を持っていたため、最後まで集中力が途切れることなく、むしろだんだんと具現化するプランにワクワクしながら取組んだ。これが後の創業につながるのである。

同社の社名・SoupFULL(スープフル)は、soup(スープ)とfull(いっぱいの、完全な、充実した、最大限の)を合わせた造語。「美味しいスープカレーをたくさんの人に食べてもらいたい。お腹いっぱい、楽しさいっぱい、お客さんいっぱい・・・そのような魅力あふれる店舗にしたい」という意味が込められているという。

 ■事業の概要

~山口県初!スープカレーの専門店!~

 スープフルは、山口県で初の出店となるスープカレーの専門店。山口県の豊かな食材や素晴らしさに魅了させた同氏は、地元の食材を使った地産地消を推進しながら山口のオリジナルスープカレーの美味しさを広めている。店舗は新幹線の停車駅「新山口駅」と中心市街地である「山口駅」を結ぶ山口線のちょうど中間あたりに位置する「上郷駅」の目の前。駅から徒歩10秒に立地しているが、ここはクルマ社会。広い駐車場を備えているため車での来店客も多いという。

 同店のこだわりは、地元食材の長州どりや野菜、竹炭を使ったスープと2年以上の歳月をかけて調合したスパイス。特にスープに関しては、トマトベースの「赤」、スパイシーな「黒」、そしてこれから登場するミルクベースの「白」に詳細は今後のお楽しみの「黄色」、の4種類を揃え、それぞれ期間限定での展開を予定している。そのため常連客の中には、4種類すべての味を制覇するために足しげく通う人もいて、お客様それぞれが色から味を想像するといったエンターテインメントとしての食べる楽しさも提供している。取材当日、我々も一番人気の「赤チキン」を試食させてもらった。こだわりのスープは、いろいろな味が複雑に絡み合う“一度食べたら癖になる味”で、丸々1本入ったチキンレッグはスプーンでもほぐれるほどやわらかく、非常に美味しくいただいた。遠方からもこのスープカレーを目指して食べに来る理由が納得できた。

 主なメニューは、一番人気の「赤チキン」(950円)、女性に人気の「赤やさい」(950円)、数量限定の「黒牛スジ」(1,150円)の他、コーヒー(350円)、ケーキセット(600円)、コラーゲンローズ(350円)などのカフェメニューも充実している。スープカレーを注文したお客様は、「とろけるチーズ」や「もち」、「コロッケ」などのトッピングも追加でき、自分だけのオリジナルスープカレーが楽しめる工夫はうれしいサービスだ。

 ■資金調達方法

~できることは自分でやる!趣味を活かして開業資金を節約~

 創業にあたっては、開業費や店舗のリフォーム代、家具・雑貨などを揃えるために600万円ほどがかかった。これらの開業資金はこれまでコツコツと貯めてきた自己資金で賄う。周りで見守る家族は、「自己資金の範囲ならやってみたら」と全面的に応援してくれたという。   

阿部氏は少しでも開業資金を抑えるために、自ら店舗外壁のペンキを塗ったり、自分の足で家具や雑貨を探し回ったりととにかく自分できる事は何でもやった。もともと趣味としてものづくりやインテリア選びが好きだった同氏は、開業準備は非常におもしろく楽しみながら取組めたという。しかしそこは素人。ペンキの塗り方や棚の取り付けはプロのようにはできない。見かねた職人さんが、「こんな仕上がりじゃダメだ。しょうがねえなぁ」といって手伝ってくれたという。自分の夢に向かって頑張る同氏の姿に、周囲の人達も影響され自然と手助けをしてくれたのだ。

 ■直面した課題とそれに対する対応・解決策

~素晴らしいサポーターとの出会いがスープフルを支える~

今年の6月で創業1周年を迎えるスープフル。これまでいろいろな人達に支えられて今のスープフルがある。順調な経営を続ける同店ではあるが、開業時にはさまざまな課題に直面した。特に苦労したのが仕入れと店舗探しである。

仕入れに関しては、山口県観光フレンズとして活動している時に出会った人脈に助けられた。現在のスープフルのスープには欠かせない“長州どり”の仕入れ先である、深川養鶏農業協同組合である。通常であれば同店のような個人店舗とは取引をしない“長州どり”を、「山口県の食材を活かした地産地消の店をやりたい」という阿部氏の想いに応えて気前よく提供してくれたという。今では同店を応援してくれる心強い支援者の一人である。ちなみに山口県観光フレンズとは、山口県をPRする県の観光大使のような役割を担っており、阿部氏が創業前に自らの世界を広げるために応募して選ばれたのだ。

店舗探しに関しては、創業塾の講師である井野口先生に助けられた。当初は山口市の中心部に店舗を構える予定であったが、商店街にある空き店舗はどこも家賃が高かったという。山口商工会議所指導部の木下氏からも、いろいろな店舗物件を紹介してもらうがなかなか見つからない。希望する物件が見つからず、いたずらに時間だけが過ぎていった。そのような中、井野口先生からある一件の物件を紹介してもらう。元々カレー屋として使われていた店舗である。「これだ!」という運命的なものを感じて、ここに店を構えることにした。広い駐車場を備えているという希望物件を紹介してもらい、井野口先生にはとても感謝しているという。このように、困った時にすぐに助けてくれる素晴らしいサポーターの存在が同店を支えているのだ。

■当初の計画・目標と現在の状況

~オープンから黒字、そして8ヶ月連続売上増の大成功を続ける!~

創業から約1年を迎えるスープフルではあるが、驚くべきはオープン月から黒字を計上し、今も順調に売上を伸ばしていることだ。広い駐車場付き物件を見つけることに時間がかかり当初計画より開業が遅れたが、それ以外では早々と目標を達成。8ヶ月連続の売上増という順調な経営を続けている。

しかしすべてが順調だったわけではない。繁盛店としての悩みや苦労も多かったという。これまでの店舗運営で一番の失敗は売り切れ。メインである長州どりのスープがなくなってしまったことだ。「遠方から来てくださるお客様からお叱りを受けたり、スープカレーを楽しみにしていたお子さんのしょんぼりとした顔を見た時はさすがに反省しました」と阿部氏は語ってくれた。それ以来、お客様が比較的少ない日中に仕込みをするなど試行錯誤を重ね、メインの商品だけは売り切れをさせないように注意しているという。「でもたまにご飯がなくなり慌てることがありますが・・・」と照れながら話す同氏は、仕事を心底楽しんでいる印象を受けた。

■今後の展開

~スープフル2号店の出店を目指す!~

今後の事業展開としては、「2店舗目を展開してもっと地元の方にスープカレーを広めること」。山口県でも徐々に浸透してきたスープカレーに手ごたえを感じているようだ。しかし2店舗目はすぐにでもやりたいとうい意欲はあるが、「店舗運営のやり方」などが問題となりなかなか実現できない。阿部氏の代わりとなる店長候補の人材がいないことだ。「今の店を任せられる店長人材の育成が悩みです」と話す阿部氏は、自らも調理人として、経営者としてフル回転しており、人材の育成まで手が回らない様子だ。今後は周りの人材を有効に活用し、合わせてスタッフの育成も図るというマネジメント能力も問われてくるであろう。同氏の多忙な日々はしばらく続きそうだ。

■創業塾に参加しての感想、その後の商工会議所等の指導について

創業塾の感想は?との問いに対して、「競合企業店を実際に食べ比べ、自店との違いを明確にするポジショニングマップの作成が楽しかった」と答えてくれた。趣味である日頃の食べ歩きがそのままマーケットリサーチにつながっているのだ。

また創業塾では、曖昧だった自分の起業の夢が具体的な形としてイメージできたことも大きい。自分一人では解決できない疑問点や不安なことも、商工会議所の経営指導員や講師の先生からすぐにアドバイスや助言がもらえるため、自分の考えを整理することに役立ったという。「今振り返ると、創業塾のサポートなしでのオープンは考えられませんでした」と語る阿部氏にとっては、創業塾はまさに創業のためのプロセスを実践する場でもあったようだ。

 ■創業で得たこと

 創業で得たことは、「充実した楽しい毎日を過ごせること」。店舗の内装から家具・雑貨の調達、店内POPやメニューの開発まで、すべて自分の思い描く理想の店づくりを行なっている阿部氏は、忙しい毎日を楽しみながら過ごしている。

また、創業時の仲間やその友人、同氏の創業事例に憧れるこれから創業を目指す人達など、常に新しい出会いが生まれることも創業の魅力であろう。「阿部さんはこちらから何も言わなくても、自分で進んで取組む方なのでとっても優等生でした。だから商工会議所ではお店の宣伝活動を中心に支援させてもらいました」と山口商工会議所の木下氏が語るように、同所のサポートも新たな出会いやお店のPRに一役かっているようだ。多くの仲間や頼れるアドバイザーに恵まれたことが創業塾の何よりの収穫ではないか。

■創業を目指す方へのメッセージ

 「考えているだけでは夢は実現しません。創業塾では同じ創業を目指す仲間が集まっているので、誰からもその夢をばかにされることはありません。曖昧な夢が形になっていく喜びは何よりも素晴らしいものです。私の場合、参加することが大きな第一歩になりました」とメッセージをくれた阿部氏は、“創業の素晴らしさ”と“第一歩を踏み出す大切さ”を教えてくれた。

■商工会議所からのコメント

 阿部さんが創業塾に来られた時、“きらきらと輝く笑顔”が印象的で、夢に向かって踏み出す“ワクワク感”が伝わってきたのを思い出します。

山口商工会議所の創業カレッジは、(PART.1)創業全体の流れをつかむ1日セミナー「創業支援対策セミナー」から、(PART.2)事業計画の作成や先輩創業者のパネルディスカッション、支援機関の紹介等を行う「創業塾」。さらに他の商工会議所では取組みが少ない、(PART.3)すでに事業計画を作成された方対象の中期経営計画を作成する「創業ステップアップコース」を開催しています。阿部さんは3ステップ全てを修了され、創業塾では事業計画のプレゼンテーションで「優秀賞」を受賞された優等生です。創業カレッジでは、先輩創業生の参考例として、阿部さんの事業計画書を塾生への見本に活用させて頂いているんですよ。

阿部さんは何にでも積極的に取組む方なので、一般的に創業経営者が必要とする記帳や税務、マーケティング支援の必要が少なく、山口商工会議所としては、店舗探しの時「商店街空き店舗商談会の紹介」や「記事掲載によるお店紹介」、「会議所月報とくとくサービスへの無料掲載」(店舗サービスチケット折込コーナー)など、広報戦略に力を入れた支援を行ってきました。私にとって創業塾生は自分の子供のようで、お店の紹介・支援ができることは、何よりの喜びです。

創業塾生は、創業塾に参加されている間は“同じ志を持つ者同士”のパワーで積極的かつイキイキと創業に向けた取組みを行う事ができるのですが、「創業塾」が終了するとトーンダウンしてしまい開業の目処が立たない方も少なくありません。山口商工会議所では、創業塾終了後の塾生間の交流を図りながら、個々の創業塾生のニーズに合った継続支援を行っていきたいと考えています。

スープフルの阿部あすかさんには、皆さんが憧れる目標となる先輩創業者として輝き続けてほしいですね。

(山口商工会議所 木下(きした)志のぶ氏)

■事例に学ぶ・ここがポイント

①他店との違いを明確にしたストアコンセプトの確立!

スープカレー専門店スープフルの成功要因は、競合店との違いを明確にしたストアコンセプトの確立にある。具体的には、①山口県初となるスープカレー専門店、②4色スープやトッピングによる食べる楽しさ、選ぶ楽しさの訴求、③安心で美味しい食材を使用した地産地消である。

①に関しては、近隣の競争相手であるカレー専門店やインド料理店、喫茶店などを実際に訪れ、自らの目と舌で確認しながら競合店の分析を行なっている。ここで特筆すべきは、店舗のレイアウトから調理方法、接客態度や1時間に訪れる客層や来店客数までありとあらゆることを調べる分析力だ。最近よく話題になる覆面調査(ミステリーショッパー)も顔負けの観察力である。

②に関しては、同店は4色(種類)のスープを用意してそれぞれのスープに食材や味の特長を持たせている。競争が激しい飲食業界にあっては、単なるスープカレーでは飽きられてしまうからだ。通常であれば味や種類の違いを訴求するのだが、スープフルでは色の違いをアピールして視覚的にも訴えている。これにより、競合店との差別化が明確になるとともに、常連客にも常に驚きや新鮮さを与えることができる。

③に関しては、地元の食材をふんだんに使用した具沢山のスープカレーである。これまでの人脈を活かして仕入れた長州どりや新鮮野菜・米などのおいしい地元食材に、阿部氏の愛情と技術を加えてより一層おいしく仕上げている。男性客でも完食するのが大変なほどボリュームがあり、食べ応えも十分である。

このように、競争相手となる他店の存在をしっかりと理解したうえで、自店の強みや勝てる土俵を明確にすることで、山口県で“ナンバーワン”のスープカレー店を目指すのではなく“オンリーワン”のスープカレー店になるための店づくりを展開しているのだ。これが同店の強みである。

②メディア(ホームページ、マスコミなど)を上手に活用したPR力

同店のもう一つの成功要因は、ホームページやブログなどの自社メディアはもちろん、テレビ・雑誌などのマスコミ・外部メディアを有効に活用したPRのうまさである。かつてシステム関連の仕事もしていた阿部氏は、自店のホームページを用いた広告宣伝が非常に見事である。一度同店のホームページをご覧いただければ分かると思うが、リンク先の多さ、テレビ・ラジオといったメディアへの登場回数の多さが目につくはずだ。これは、山口商工会議所の広告・宣伝面でのバックアップも要因としてあげられるが、やはり日頃からの努力の成果であろう。

メディア、雑誌などでスープフルを紹介してもらう代わりに、自店のホームページで他社の紹介や宣伝を行なっているのである。お互いにメリットが得られる上手なやり方だ。またブログも積極的に活用しており、実際にスープカレーを食べた人の感想や、同店の紹介などを掲載することで口コミ的な効果も得られている。

このように同店は、自店に足りないものを商工会議所などの支援機関や、ありとあらゆる外部メディアの力を借りて補っているのだ。山口県という地域の枠を超えた、中国地方のスープカレー専門店スープフルとして、今後の同店の活躍に期待したい。

 以上  日本商工会議所2009年度「創業事例集」より抜粋記事でした ~☆

 

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